主人公に故出光興産社長を重ねて読めば、民族系石油会社の波乱な姿が見えます

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おすすめする本

海賊とよばれた男 | 百田尚樹


64歳 | 男性 | 無職 | 禿オヤジ

欧米系の石油メジャーに日本の石油会社が次々飲み込まれていった時代を若き日に実際見た私は、一人気を吐く民族系の雄「出光興産」を誇らしく思っていました。
百田尚樹氏がこの「海賊と言われた男」の中で、出光興産社長出光佐三氏を国岡商店と国岡鐵造で蘇らせてくれた事を知り本を取り読み始めました。虚実の境が何処にあるか分からない主人公国岡の八面六臂の奮闘が心を躍らせます。
タイトルにもなっている「海賊」とは、戦前に下関で行った、伝馬船を使った海上での漁船に対する油の販売の姿を表しているし、戦後の石油メジャーと闘いや経済制裁を受けていたイランに対するタンカー日章丸の極秘派遣による石油輸入を表しています。
全編を通して、闘志の男国岡の「海賊」らしいエピソードにワクワク・ドキドキさせられるが、私が好きなエピソードは、地味ではあるが、南満州鉄道に極寒地でも使用可能な機械油の売り込みに成功した部分です。欧米が供給の、満州と言う寒冷地で性能劣化を起こし汽車の運行に支障を来していた高価な機械油でしたが、彼らは何の対策をする事無く供給を続けるのみでありました。そこに、国岡は高品質で廉価な機械油を持ち込み、安定した汽車の運行を実現させました。これこそが我が国の商売の神髄、日本男児の心意気ではないかと思わせてくれ、心を高揚させてくれました。
映画にもなって話題となりましたが、本の中で躍動する岡田鐵造を、時間を気にせず頭の中で蘇らせるのも宜しいかと。

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