大人になって改めて読む「少年H」。こんな親になりたい!と思う場面が多くあります。

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少年H | 妹尾河童


35歳 | 女性 | 自営業 | こむぎ

「少年H」は中学生の夏休みの課題図書にも選ばれる、平易な文章で書かれたベストセラー小説ですが、大人になってから読むと新しい発見がありました。「H」こと妹尾肇少年の子ども時代〜青年期までの出来事が綴られていますが、登場人物たちはみんな個性的。洋服店を営む父親も、物語の中で重要な存在です。
戦争の色が濃くなっていく中、これまで通りの洋服の仕立てだけでは厳しくなってきたとき、Hが「背広を国民服に仕立てるというのはどうか」と提案する場面があります。父親は「それはいいかもしれない」と言って、実際にHの案を採用するのですが、たとえ子どもの考えることであってもいいアイディアであれば柔軟に取り入れる、そんな父親の姿には学ぶものがありました。
また、あるとき洋服店で働く職人さんを募集した際、身体に障害のある人が応募してきたのですが、五体満足な他の候補者もいたものの、あえてその方を選びました。自分自身が小さな身体でも洋装の仕事をやってくることができたこと、健康な人は他の仕事に就くことができるチャンスがあるかもしれないということなど、父親なりの考えをHに伝える姿が特に印象的でした。
父親の姿に着目して「親目線」で読むと、自然に涙がじわりと溢れてくる体験ができました。

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