「キッチン」は、状況がぶっ飛んでいて、驚きの連続を味わえる作品です。

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キッチン  キッチン2 | よしもとばなな


46歳 | 女性 | 会社員 | jemao

よしもとばななさんの「キッチン」と「キッチン2」は、状況設定がぶっ飛んでいて、ジェットコースターに乗っている気分が味わえる本です。
最初のうちは、おばあちゃんが亡くなって一人ぼっちになってしまった主人公の少女の落ち込んだ気分に共感して読んでいけます。この辺りは普通なのですが、おばあちゃんと知り合いだった主人公と同世代の男の子が登場し、その子の家に居候させてもらうことになったり、その子の「お母さん」が実はお父さん(本当のお母さんが亡くなった後に、本当のお父さんが女性に整形して、「お母さん」として生きている)だったりというあたりで、だんだん話の渦に巻き込まれていく感じがします。
状況設定はこのようにかなり特殊なのですが、男の子と主人公の会話、男の子と「お母さん」の会話や日常の何気ないシーンは、とっても自然で、こういう家庭や生活もあり得るかなと、だんだん思えてくるから不思議です。そして、主人公をはじめ、登場人物がみんなとっても優しくて、筆者自身も登場人物のことを大好きで書いているということが伝わってきて、とっても優しい気持ちになれます。
キッチン2は、さらにその「お母さん」が経営していたゲイバーでお客に刺されて殺されてしまう、というこの上もないショッキングなシーンで始まります。おばあさんを失った主人公と同じく、男の子も親を亡くしてしまい、失意の状態で生きることになるのですが、その作品の最後に、主人公と男の子が取った新しい生活への一歩のシーンがまた素敵すぎて、最後は涙なしには読めません。
この上なく優しい、癒しの文学だと思います。

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