手のひらで泡のように消えてしまう幸せの物語。

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うたかたの日々 | ボリス・ヴィアン


28歳 | 女性 | 自営業 | ほのか

手放さないと決めた幸せも、握り締めた手のひらの中で、泡のようにふわりと消えてしまうものなのだと思います。

「うたかたの日々」は1947年に刊行された、フランスの作家兼詩人であるボリス・ヴィアンの小説です。
主人公の青年コランが、クロエという女性に出会い、恋をして結婚をする。
幸せな生活を大切に過ごそうとした矢先に、悲しい別れが来てしまう。というストーリーです。

この作品の一番の魅力は文体です。
詩人でもあるボリス・ヴィアンの文体は、夢の中を観察しているような気分を味わえます。
掴み所のないような言い回しではありますが、読み進めるにつれて、その世界観に浸ることができます。

登場人物はとても魅力的で、個性豊かな表現をされています。
悪人は見当たりませんし、ずる賢いようなキャラクターや、癖のあるキャラクターも、
不快になるような印象ではなく、可愛らしく描かれています。

読み終えて感じたことのひとつに、タイトルのセンスの良さがあります。
「うたかたの日々」というタイトルは、ストーリーを的確に表現しています。
しかしそれだけではなく、世界観や文体、登場人物に至るまで、
あらゆる面で「うたかたの日々」というタイトルが当てはまるような印象が持てます。

この小説は悲しいラブストーリーではありますが、
夢を見ているような感覚が、救いを与えてくれる読後感です。

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