奥入瀬渓流、苔の魅力を発見する旅

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旅行先

奥入瀬渓流 | 青森県十和田市


東京都 | 会社員 | 30歳 | 女性 | えみ

心が癒される渓流です。こちらは、青森にある奥入瀬渓流、私の大好きな旅先のひとつです。
ところで、苔が好き!という方ってどれだけいらっしゃるのでしょうか。少なくとも私のまわりでは聞きません。私も、お寺や神社のお庭などで苔を見かけると、あぁ綺麗やなあ…と思う程度で、特段苔に思い入れはありませんでした。
しかし奥入瀬渓流を訪れた際に、苔に対して尊敬の念を抱き、生命の力強さを感じました。
そんな苔との思い出となる、奥入瀬渓流の旅行記です。

東京から八戸へ新幹線で移動し、そこからレンタカーで1時間ほど。目的地はガイドさんと待ち合わせをしている石ヶ戸休憩所です。せっかく自然の中を歩くのだからということで、地元のボランティアの方にガイドをお願いしていました。
奥入瀬渓流は焼山から十和田湖の子ノ口まで約14kmの道のりですが、私たちはその約半分(石ヶ戸~銚子大滝)を半日かけてゆっくりと進みます。

10月で樹木によっては少し色づいてきたかなというような頃でした。このような綺麗な渓流に沿って歩いていきます。どこを見渡しても絵になります。川の流れや鳥の声に耳を澄ませ、木の葉と水のにおいに包まれ、五感で大自然を感じます。

ところで奥入瀬渓流は日本蘚苔類学会が選定している「日本の貴重なコケの森」に選定されています。なんと300種類もの苔が生息しているそうです。

歩いているとこのような風景に出会います。岩肌の上に樹木が立っています。樹木の足元を見ると、土と苔の層があることがわかります。ガイドさんによると、苔はこの渓谷林の生みの親だそうです。
苔は根をもたないので、岩の上で生息できます。何度も繁殖を繰り返し、下の層の古い苔は微生物により分解されることを繰り返して、長い年月をかけてやがて土となります。そこに草が生え、樹木が育ちます。苔のおかげでこの美しい壮大な自然が育まれたのだそうです。
気が遠くなりそうな長い年月のお話…しかし、苔にそんな力があったなんて。改めてまじまじと近くの苔を見つめます。

思わず触れてみたくなるような、ふかふかした苔の層ができています。虫眼鏡を貸していただいたので、小さな苔の表面もよく観察できます。

ぱっと見ると何の写真だかわかりませんね。足元に目を凝らすと、このような世界が広がっています。苔の胞子だそうです。このように美しいものはこの時期にしか見られないのだと、興奮気味に話すガイドさん。陽光に照らされて神秘的なミクロの世界です。ここから出た胞子がまた新しい命を育んでゆくのですね。

ゴールとなる銚子の滝です。豊かな水の流れと太陽を浴びる靄が美しい風景で、いつまでも眺めていられそうです。苔の観察をしたり写真を撮っているとここまであっという間に感じます。もちろん苔以外にも、草花や鳥類、昆虫類、たくさんのキノコたちの観察が楽しめます。

近くのバス停からバスに乗車し、スタート地点の石ヶ戸休憩所へ戻ります。ここでガイドさんにお礼を言ってお別れします。

帰りに奥入瀬モスボール工房へ寄り、記念の苔玉を作成してお家へお持ち帰りしました。なんとも愛らしい。元気に育ちますように。

生命の神秘と力強さを感じる奥入瀬渓流。思いで深い旅となりました。

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