いつか必ず起きる「富士山噴火」、そのシミュレーションがこの本で体験できます

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富士山噴火 | 高嶋哲夫


43歳 | 男性 | 自営業 | pukuripo

東日本大震災の後3年以内に富士山の噴火が起きると噂されていました。現実にはまだ噴火する兆候はありませんが、実際に噴火した場合に富士山の麓に住む人々の生命そして国家としての日本はどうなるのだろうという地球シミュレーション的なストーリーを展開するのがこの小説です。

ストーリー上のキーマンになるのが自衛隊員と学者と総理大臣です。東日本大震災の頃を思い出すと何となくわかりそうなものですが、1分1秒を争う人命救助の場面では官邸と現場の意思疎通がなかなか取れず、また学者同士の論争もあって一筋縄ではいきません。ありがちな展開ではありますけれども実際に富士山が噴火した場合の指揮命令系統の確保や迅速な人命救助がいかに難しいかをこの本を読むことで再確認することができます。

幾つも地名が出てくるので富士山周辺の地理が分かっていないと難しい部分がありますが、著者による災害状況の描写が秀逸で距離感や地形的特徴などは富士山の麓の地理に詳しくなくても大丈夫でした。

著者は首都圏における大地震、津波、水害、パンデミック等自然災害系パニック小説の第一人者です。東京一極集中の問題や首都機能移転問題についても各作品で語られていて、現代の日本が抱える国土デザインや構造的問題についても読者として色々考えさせられる場面がこの小説にも散りばめられています。何でもかんでも東京・神奈川・千葉・埼玉に機能を集中させてきた日本の政治経済を考え直す意味でも読む価値はあるので、一極集中について興味がある方にも是非オススメしたい作品です。

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