大人の不倫・恋愛の結末に涙する「風の盆恋歌」

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風の盆恋歌 | 高橋治


71歳 | 男性 | 無職 | キューピーさん

風の盆恋歌は、パリ・京都・越中八尾を舞台にした初老の男女の不倫・恋愛・悲恋を描いた小説で、直木賞受賞作品です。またこの小説をモチーフにした石川さゆり歌唱の同タイトルの演歌もあります。
久しぶりにパリで再会した初老の男女が、1年に1度だけ、越中八尾のおわら風の盆の季節に逢瀬を楽しむという大人の恋愛・不倫・悲恋を描いたもので、小説を読んでいると、ぼんぼりに照らされて胡弓の哀愁を帯びた響きが頭を駆け巡ります。
こうした数年を経たある年に、男性は八尾の逢瀬の為に借りた民家で待てども、女性は訪れません。そして突然女性の娘が訪れて、母は死んだと伝えます。
しかし、その後に女性から電話があり、娘が男性と別れさせるためについた嘘だと分かります。男性は持病による死に予感を抱きつつ女性との逢瀬に身を焦がしていたのです。その電話の声に、嫌な予感を感じて女性は八尾に駆けつけます。
しかし時すでに遅く、男性はあの民家で亡くなっていたのです。そして女性は、男性の後を追い、自殺を図るのです。大人の悲恋が、胡弓の響きと交じり合い涙を誘うラストシーンが描かれているのです。
金銭的にも満たされ、家族にも恵まれた人でも、死を意識する年齢になると、若かりし頃の思い出が強烈に蘇り、惹かれながらも分かれた2人ゆえに、最後の命の火を不倫・悲恋に燃やした事に、共感を覚える作品です。

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