２０２０年本屋大賞受賞作！可愛らしいスイーツの表表紙に惹かれてジャケ買いしました

事実と真実は違う。本当は一緒にいてはいけない二人の怒涛の衝撃に次ぐ衝撃。どんどん進んでいく展開に目が離せなくなります。
どこか大人びて、周りの友達と馴染めない小学生時代を過ごした主人公は、自由で破天荒な母親と、公務員で真面目で口数の少ない父親の間で少し変わってはいるものの愛情に満ち足りた生活を送っていました。
しかしそんな彼女の家庭はある出来事によってバラバラになってしまう。そこで出会ったのが一人の寂しそうな男性。
二人の男女の許されない関係だけど、お互いにどうしても惹かれあってしまう。真実を知らない周りの人たちの誹謗中傷や、ネット社会にあふれる個人情報の流出。そんな世間による生きづらさを感じつつ生きていく男女。二人の寂しさや孤独感が胸をぎゅっと心を鷲掴みにします。ジャケ買いしてしまった本ですが、どんどんと引き込まれて一日であっという間に読み終えました。
普段自分が真実だと思っていることも、見方を変えればまた違った真実が裏にあるのかもしれない。一つの方向だけではなく色々な方向から物事を考えることはとても大事なことだなと改めて考えさせられました。二人の穏やかで愛のある生活が未来にあるといいなと感じました。