楽天市場の急成長はスパムメルマガと期間限定ポイント。そして出店者の血と涙。

楽天市場

昨今ではアマゾンに少し押され気味の楽天ですがそんな楽天市場も最初から日本最大手ショッピングモールだったわけではありません。

今に至るまではまずヤフーショッピングとの壮絶な戦い!
ビッダーズの登場などなど。

もちろんネットショップ黎明期にはヤフーオークションも競合でした。
そこでなぜ群を抜いて日本を代表するショッピングモールに成長できたのか?

楽天市場は最初から「メルマガ」と「ポイント」に重点を置いて楽天ユーザーの囲い込みだけに注力していたのでここまで成長できたんだと考えられます。

楽天市場の卑劣なメルマガ戦略

楽天市場といえばスパム的なメルマガが延々と届き続ける事でかなりの批判を受けたりしてます。。。
しかし、このメルマガこそが楽天市場急成長に必要だったのです。
今でこそ店舗からのメルマガは週に1回だけになりました。
これは東日本大震災直後の何でもかんでも不謹慎!と言われた時に楽天出店店舗が予め配信予約していた楽天のメルマガが大量に届くことに対して批判が起こったことからメルマガ配信が週1回に制限されたからである。

(もちろん別途有料で週に複数回送れるようになるプランもある)

楽天市場 メルマガ購読

楽天市場で買い物をすると必ずといってもいいほど注文確定ボタン下にある「メルマガ購読」チェックボックスにチェックが入ったまま注文確定をしてしまう。

このスパム的に送られ続けるメルマガがあったから楽天は成長できたのである。
楽天で買い物をした後はメールの受信ボックスに「楽天市場」「楽天市場」「楽天市場」・・・と並んでいるわけである。
ほとんどの人はこのスパム的に毎日送られ続けてくるメールを嫌うのだが、
その都度「楽天市場」というキーワードを目にするのも確かなんです。
で、潜在的に何か欲しいと思っていたら楽天市場で検索を始めてしまうんです。。。
残念ながらあれだけ嫌っていたスパム的なメールが入口になり楽天市場で買い物をしてしまうのです。

ずっと前にブログで見たんですが、
楽天メールは送られてくるメール全てを配信解除しても送られ続けてくるようです。

楽天市場成長に欠かせなかった期間限定ポイント

そして楽天市場成長のキーとなっていたのが期間限定ポイントである。
普通の無期限ポイントは意外と持っていても使わなかったりしてしまうものなんですが、
この「期間限定ポイント」のおもしろいところは、期限が近づいてくると楽天市場から「そろそろ期間限定ポイントの有効期限が切れますよ〜」とメールが届くのである。
そうなれば人は必ず行動します。
得するよりも損する事を嫌う日本人の性質から考えるとこのメールが届いた人は必ず楽天市場で物色を始めます。
特に買いたいものが決まってなくても楽天市場内を物色します。

普通なら
1.欲しいものをキーワードで検索
2.価格や納期で比較
3.注文する
このような流れで人はネットショッピングを楽しむ方が多いのだが、
この期間限定ポイントの使われ方については「欲しいものをキーワードで検索する」のではなく、楽天トップページからカテゴリを進みながら「欲しいものを探す」のである。
つまり、ここで重要になってくるのはネットショッピングユーザーは欲しいものを探すのに「キーワード」ではなく「イメージ」を重視しながら自分の欲しいものを探すのである。
と言う事は楽天市場内のネットショップ向け広告が売れるわけである。

出店者の血と涙の結晶が今の楽天市場である

楽天市場はネットショッピングを楽しむユーザーと同じぐらいネットショップ側(出店者)からも利益を得ているのである。
通常ユーザーが楽天市場で1000円の商品を購入したとしよう。

そこから4%はクレジット会社へ(楽天もちょいちょい徴収)
そして更に4%が楽天市場へ
そしてユーザーへ返還するポイント代として1%
計9%は確実に売上から徴収されてしまうのである。

1000円で売れた商品を600円で仕入れていたら400円の粗利益
でもそのうち90円は楽天に支払われるのである。
つまり利益は310円。
でも楽天市場ってアマゾン程じゃないですが価格比較とかして買いますよね。
あとポイントが2倍や3倍になってる店で買いますよね。
上記の例では価格が崩れていない商品で競合が少ない場合の「最大限の利益」と言う事になります。

実際は600円で仕入れた商品を800円まで価格を下げてポイント10倍つけて売ってるのです。
800-600-80=120円
送料の事とか考えない場合で120円の利益しかないのです。
その120円を稼ぐためにメールを送ったり梱包発送したりしてるのである。
もちろん注文が入った商品が品切れしてたりしてメーカーや卸さんから仕入れる場合は別途仕入れ送料が発生したりもする。
つまり大幅な赤字となるわけである。
そこまで出店者側はギリギリの営業をして楽天市場を盛り上げているわけです。

よってショップオブザイヤーに輝いた店舗が次年度に廃業とかもよくある話なんです。
つまり「売上」を上げても「利益」が残らない。
今後は楽天市場離れを起こす店舗が増えてくるので楽天市場は本当の意味で正念場になってくると思われます。

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